24回目の再処理工場の工期延期発表が2020年8月21日にありました。問題は、その後嘘っぽい計画が出されていることです。この時2021年上期完工にこだわった日本原燃に対して、更田原子力規制委員会委員長が「野心的」と言ったのですが、じゃあ1年延びた2022年ならいいんですか、という疑問が残ります。
この表を見てください。私は大変ビックリしました。昨年の7月に許可が出ました。それから設計工事の方法の認可申請書が出てきます。その時に1年ぐらいかけて審査が行われると言っていたので、安全対策工事に入るまでの審査がすごく長いはずなんですね。彼らはこういう形でとりあえず出していきます。4分の1ずつ分割して出していって、そのたびに3カ月ごとに許可をいただきたい、それで安全対策を進めていきますよ、ということで、1年後には全部許可が出るよ、それで工事が始まります。
日本原燃は、工事が始まれば22年ごろには終わってしまうという、非常に早い工程の図を出してきています。
それでびっくりするのは、安全対策工事を終わって22年の上期竣工とあるのですが、この時に何をしているかと言うと、実は地元と安全協定を結びます。六ヶ所村、青森県、隣接の自治体と結ぶのです。そしてここに入って初めて溶液、廃液処理運転開始をして、2023年の春なのかちょっとわかりませんが、せん断開始、つまり再処理はここから始まるんですよということになります。
溶液と廃液処理を半年で出来るのか
だから2022年に完工と言っていながら、実は溶液と廃液処理--放射能を除去する作業--を半年くらいかけてやりますというのが彼らの本音なわけです。だから、この行程表を見ていると、工場の完成が出来たように見えるけど、実はここが一番肝心なわけです。本来であれば、この作業を終えて綺麗にして、全対策工事を行うべきですが、配管総延長が約1300kmとか約1万を超える重要な機器が汚れている状態のままで、そういうものの点検は今までほとんどされていない段階です。外側の安全対策工事だけしていても、本当に綺麗にする作業が操業後に始まるわけです。そんな状態の施設から膨大な放射能が出て来ることになると、青森県内に住んでいる私どもとしては不安でたまらない。
しかも、その後に4分割ではなく3分割にすると言い出したのだが、同じ時期にウラン濃縮工場、高レベル放射性廃棄物管理施設、MOX加工工場の設計及び工事の方法の認可申請も出すというのです。
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