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解説4:低レベル放射性廃棄物埋設施設


奥の方が2号廃棄物埋設施設で手前が1号廃棄物埋設施設


1号廃棄物埋設地に埋設する廃棄体:原子力発電所の運転に伴って発生する濃縮廃液、使用済み樹脂、焼却灰などをセメントやアスファルト、プラスチックを用いて均質、均一に容器(200リットルドラム缶)に固型化したものを対象としている。

 下記の図のうち、2番目、浅地中処分で管理するためのものです。

2号廃棄物埋設地に埋設する廃棄体:原子力発電所の運転に伴って発生する金属類や、プラスチック、保温材、フィルター類などの固体状の廃棄物を分別し、必要に応じて切断・圧縮・溶融処理などを行い、容器(200リットルドラム缶)内に収納した後、セメント系充てん材(モルタル)で一体になるように固型化したものを対象としている。

① 廃棄物を切断処理し、セメント系充てん材(モルタル)で固型化したもの

② 廃棄物を圧縮処理し、モルタルで固型化したもの

③ 廃棄物を切断処理し、強度保持のため内かごの中に入れ、モルタルで固型化したもの

④ 廃棄物を溶融処理し、モルタルで固型化したもの


1号廃棄物埋設施設、2号廃棄物埋設施設に受け入れる廃棄体の核種毎の総放射能量および最大放射能量を下に示します。

事業許可申請の安全評価から、法令に定める6核種を含む11核種の制限を設けている。核種毎の総放射能量は1号、2号とも同じである。


地面を12m掘り下げ、高さ6メートルのコンクリート製のピット(1号埋設施設は5000本、2号埋設は1万3千本収納)を作り、そこに200ℓのドラム缶を横にして収納し、モルタル充填して、20万本のドラム缶を入れた状態にしてから、ポーラスコンクリートで覆い、その上に埋設土を戻して、埋設完了となる。その状態で、300年間管理する計画である。全部で300万本を収納する計画なので、15カ所の埋設箇所が必要となる。


 最終的に約60万立方メートル受け入れし(ドラム缶300万本埋設施設に覆土)てから300年間の管理が始まる。但し、300年経った後でも公園としてなら使えるが、宅地とかの建設はできない。つまり放射能の影響が残るので、一時的に止まることは可能だが、長くそこに留まることができない。これは福島原発事故後の福島市内の公園等でも見かけた警告と同様の扱いである。

 2021年5月末現在で、1号施設には 149,333本、2号施設には 170,131本が   搬入済みである(この数字は搬入量であり、このうち健全でないドラム缶が各原発サイトに返却された例があるので、実際の埋設量とは異なる)が、現在はコンクリートピットがむき出しであり(雨風にさらされて、相当劣化しているが、「いずれは埋設するので補修はしません」と日本原燃の担当者が語っていました≪核燃サイクル阻止1万人訴訟原告団が裁判の現場検証で埋設ピットを見学した際に言われた≫)、廃棄体(ドラム缶)からの放射線が突き出て、空気中の水(雲)にぶつかり、反射して地上に降り注いでいる(スカイシャイン線量)≪使用済輸送船や低レベル放射性廃棄物輸送船から核燃料と核廃棄物の輸送の際にも、飛び出す≫ので、原子力規制委員会が早く埋設するように求めている。

 日本原燃としては埋設する仕事を20万本単位で行いたいので、20万本搬入完了後の覆土を考えていたが、早期の埋設をするということを求められている。

 当初、公開ヒアリングを行った際の説明では、各原発サイトに合わせて約50万本ぐらいの低レベル放射性廃棄物があるので、事業が始まればすぐにでも50万本が搬入されるかのような説明がなされていた。しかし、各原発サイトでドラム缶が十分に管理された状態ではなく、六ヶ所村への搬入が決まってから、ドラム缶の蓋を開けて中を点検することになった。その結果、低レベル放射性廃棄物として六ヶ所村に搬出できないものが相当にあることが分かり、現在もまだ1号廃棄物埋設施設、2号廃棄物埋設施設が満杯になっていない状態である。

 なお、1号廃棄体に比べて、2号廃棄体の搬入が進んでいるので、現在は2号廃棄体と同じ施設を3号施設として新たに用意するべく、原子力規制委員会での審査が継続している。




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