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4.日米原子力協定の現状と期待



 85年4月9日に核燃細工施設の受入れが決まった後に当時の日米原子力協定が再発効しました。これまでの東海村の再処理工場の方は個別的同意ということで、再処理するたびに同意を必要としていたんだけれども、今度の原子力協定では「包括的同意」ということで一括的に決めることができるということになりました。年間800トン再処理するというのですから、一回ごとに同意を得る必要がないとしたのでした。ところが30年経っても未だに再処理工場が動かないというとんでもない話になっているわけです。いずれにせよ今現在、日米原子力協定は自動的に延長しているだけであり、一方がお断りすれば半年後には協定がなくなる状態になっています。

 私は今、例えばトランプが大変支持が落ちているそうなんで、トランプが負ければ、前の民主党時代の原子力問題のブレーンがたくさんアメリカの国会に戻ってくれば、あっという間に再処理はダメですよ、日本に再処理させません、しないでください、余剰プルトニウムの解消が出来ないんだからやめなさい、と言うのかもしれないとすごく期待しているのです。

 というのはアメリカに再処理問題で訪問した際に、その辺が一番問題になっていて、以前トランプが勝った時に、原子力問題に関わっていた閣僚が全部クビになりました。そこで、原子力情報室が彼らを日本に呼んで会議を開いたことがありましたが、「これからアメリカの原子力情勢はどうなるんですか」との質問に対して、皆さん「分からない、全部トランプが考えているから俺たち関係ない」という話でしたから、彼らがもし戻れば、再処理ストップとなる可能性が大きいと思っています。

「余剰プルトニウム」を持つことを意に介さない推進派

 もう一つ、18年の7月31日に、原子力委員会はアメリカの意向を受けて「余剰プルトニウムを持ちません」と言ったのですが、これにも裏があって、そのあと「ふげん」のゴミを海外に出すときに、「再処理してまたプルトニウム出るじゃないですか」と言う指摘に対して、原子力委員会がNOと言いませんでした。日本は平和に徹して研究しているんだから、世界も認めてくれるだろうということを議会の中で議員の質問に対して答えていたのです。それほど制約を持っていない人たちだなあという風に思っています。これはちょっと残念なところです。







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